精密プレス金型
精密プレス金型とは?
FS WORKSでは主に、平滑なせん断面を得るためパンチ・ダイのクリアランスを極小にした金型を精密プレス金型と呼んでいます。ファインブランキング型をメインに順送型、トランスファー型、単発型で500型以上の設計・製作の実績があります。
いずれの型も社内設計標準および客先型仕様に準拠した合理的な設計となっております。高精度な工作機械で製作された金型部品は単品で精度確認を行っているので、現合調整のない高精度で再現性のよい金型となっています。
FS WORKSの精密プレス金型
ファインブランキング(FB)型とは、プレス加工で破断のない平滑なせん断面を得るための金型です。パンチ、ダイのクリアランスを板厚の0.25~0.5%に保ち、材料を上下から加圧しながら打ち抜きを行うことで、平滑で破断のないせん断面を持つ高精度・高品質なプレス部品を製造します。
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FS WORKSでは、1992年よりファインブランキング(FB)型の生産を開始。240型以上の累計製作実績がございます。
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ATミッション、ドアーロック、排気、シート、ステアリング、ブレーキなどの自動車関連部品を中心に、幅広い用途で使用されています。
FS WORKSのファインブランキング型の特徴
難加工材のファインブランキング加工事例
排気フランジ
使用プレス機 10000kN FBプレス
被加工材 SUS409L 板厚9.0㎜
4工程順送FB型( 表面処理、金型内潤滑あり)で加工
ロックプレート
使用プレス機 6500kN.FBプレス
被加工材 SPCN980Y(100Kg/㎟級ハイテン) 板厚2.3㎜
4個取りFB型(表面処理有)で加工
精密せん断+板鍛造順送金型
順送型は、コイル状に巻かれた被加工材を送りだしながら、完成品に至るまでの複数工程を1つの金型で行う金型です。抜き打ちやせん断、曲げ、絞りなどの加工を同一金型内で行えます。
FS WORKSの順送型の特徴
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厚板の精密せん断+板鍛造を行う精密順送型の製作実績があります。
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トルクコンバーターブレード用順送型の設計・製作で多くの実績があります。
製作例:精密せん断+板鍛造のレイアウトと製品
製品名ブラケット
被加工材:S45C 板厚4.6㎜
鍛圧部公差:4.4±0.03、穴径:Φ10.15±0.08、座グリ穴径・深さ:Φ11±0.1、2.8±0.1、輪郭度:0.3以下
使用プレス機 アイダUL3000kN
ロッキング機構付きの油圧クッションを使用しFBと同等の平滑なせん断面を得ている。
トルクコンバーターブレードのストリップレイアウト
トランスファー型(全5工程中の上流側3工程)
トランスファー型は独立した単工程の金型が並び、フィードグリッパーが被加工材を次工程の金型に運んで加工を行う、トランスファー加工に用いる金型です。1つひとつの金型が独立しているため、外径が大きく変化するプレス製品にも対応でき深絞りの加工に向いています。
FS WORKSのトランスファー型の特徴
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FB型でのノウハウを織込み設計・製作をしているため、高精度・高剛性でメンテナンスが容易な金型となっております。
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モータケース用のトランスファー型の絞りパンチ・ダイは0.1z~0.4zにラップし、Tic(CVD)処理を施しています。
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トランスファー型のレイアウト、型構造、ハンドリングなどについて多くのVE提案を行っています。今までにない新機構を提案し生産性が大幅に向上した事例もあります。
製作例:トランスファー型の絞りパンチ・ダイとレイアウト
製作例:トランスファーレイアウト
FS WORKSの金型の修理・改造
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金型不良については調査を行い、課題・解決策をお客様に提案いたします。
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精度が出ない金型や、使用年数とともに精度が落ちてしまった金型も、部品交換や修正加工により、初期性能を取り戻すことが可能です。
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金型部品の交換がしづらい、部品を組付けづらいなど、メンテナンス性に問題がある金型の改造のご相談も承ります。
FS WORKSでは、量産立ち上げにともなう試作部品加工や研究・開発、工法変更のための試作型の設計・製作も承っております。また、お客様支給の図面での金型製作にも対応しております。
製作例 カム試作型
試作目的:FB加工よりUL(精密プレス)加工への工法転換
カム試作型
仕様プレス機 アイダUL2500kN
板押え力 ガススプリング
カウンター力 プレス内クッション
打ち抜き製品
材質 S22CB
板厚 板厚 2.9㎜
カム面粗さ Ra1.4 形状公差 50μ
Merit FS WORKSに依頼するメリット
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精度要求の厳しい自動車業界で約60年の実績。金型の設計から製作、ASSY(組立て)まで一貫生産のため、コストパフォーマンスの高い高精度な金型を短納期で提供できます。
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既存の金型の不具合を検証し、対策を織り込んで設計・製作いたしますので、使用中の不具合の少ない寿命の長い金型を提供できます。
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豊富な実績がありますので、お客様がまだ加工実績のない被加工材や難形状部品のプレス加工のご相談にも応じられます。
Support 業務範囲・サポート体制
自社一貫製作によりお客様の生産計画にマッチした納期に対応
加工法案から設計、製作、ASSY(組付け)まで、一括して承ります。FS WORKSへ金型製作を委託いただくことで、計画に沿ったスムーズな量産立ち上げが可能となります。
難形状、難加工材にも対応
SUS、ハイテンなどの難加工材や難形状部品のプレス加工の問題点を事前に検証し、プレス加工可能な形状・精度を提案いたします。
信頼性の高い外注先で対応
安定したプレス加工を実現するためには型材、熱処理、表面処理も重要となりますので、弊社ネットワークを駆使して最適な型材、熱処理条件、表面処理皮膜を選定しております。
Case お悩み解決事例
1966年の創業より、自動車業界で培った技術力
静岡県・浜松市を中心に静岡・愛知ほか、50社を超える取引実績がございます
coming soon
Flow ご依頼の流れ
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STEP
01
ヒアリング・見積もり
営業担当がご訪問させていただきます。製品図、型仕様書、参考図面になどよりお見積りを作成します(無料)。
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STEP
02
金型の設計
製品図、金型仕様書にもとづき金型設計者が図面を作成します。
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STEP
03
材料手配・金型製作
一次加工(荒加工)から仕上げ加工(表面処理・塗装など)まで社内にて一貫して製作します。
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STEP
04
測定・組付け
加工された金型部品は単品で測定を行います。図物不一致が無いため現合調整は不要です。
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STEP
05
ご納品
最終検査・金型チェックリストにもとづき専任の検査員が各部の点検を実施します。点検完了後ご指示いただいた場所まで納入いたします。
Q&A よくあるご質問
Q
精密プレス金型の納期はどのくらいですか?
今までの実績にもとづく参考値は、ファインブランキング単発型で2カ月程度、FB順送型で3カ月程度です。社内の工程状況、プレス製品の形状によって製作期間が変わりますので、お客様のご希望をお聞かせください。
Q
金型はどのくらいの大きさまで作れますか?
縦横1メートルクラスの金型まで製作が可能です。プレス機サイズで25000kN クラス、総重量2.5トン(1型当り)の金型まで製作に対応しております。
Q
どのような被加工材がプレス加工可能ですか?
さまざまな被加工材のプレス加工実績があります。普通鋼、炭素鋼、合金鋼、ハイテン材(高張力鋼鈑)やステンレス・アルミ・チタン・銅の加工実績もございます。プレス加工の可否は製品形状、要求精度、板厚などにより異なりますので、お問合せください。
Q
金型部品の現物しかない場合も金型部品製作は可能ですか?
はい、お客様から提供いただいた現物から製作可能な金型部品もございます。お問合せください。
Q
プレス製品の精度が出ません。金型の不具合チェック、修理・改造を行ってもらえますか?
はい、金型の不具合チェックや改造も承ります。お客様の内製型でも、外注金型でもご対応が可能です。保全性でお悩みの場合もご相談ください。
Q
金型の熱処理(焼き入れ)は可能ですか?
熱処理は信頼性の高い国内メーカーに外注しております。熱処理条件は当社より指示しております(図面に熱処理条件を記載しております)。
Q
金型の表面処理まで依頼できますか?
PVD、CVDいずれの表面処理も外注可能です。
Q
金型部品の製作は可能ですか?
はい、FS-WORKS設計型、他社設計型を問わず金型部品の製作を承っております。
Q
工場見学はできますか?
はい、工場見学も承っております。平日の10:00~17:15、所要時間は1時間ほどです。
問合せフォームより、お気軽にご連絡ください。
Contact お見積り・お問合せ
精密プレス金型・治具・専用機・ギヤチェッカー・各種部品加工など、
構想から設計、製作、ASSY(組付け)まで一貫製作
お客様のニーズに合わせて最適なプランをご提案いたします。